御にほひ (巻 45 はし姬-1521)

ページ: 1521巻: 45 はし姬書籍: 校異源氏物語
元テキストを見る香りの源
中将の君
性質
かくれなき
匂いの担い手
風
連想される匂い物質
薫の身体、衣服の薫香
場所
宇治の姫君たちの邸の近く
知覚者
ねさめの家〻
時間
あり明の月のまだ夜ふかく
状況
薫が夜深く、霧の中を馬で姫君たちの邸へ向かう途中、その隠しようもない香りが風に乗って漂い、寝ていた家の人々を驚かせた。
効果
ぬしゝらぬかとおとろくね
感情
驚き
前の文
こはかとなき水のなかれともをふみしたくこまのあしをとも猶しのひてとよう
本文
ひし給へるにかくれなき御にほひそ風にしたかひてぬしゝらぬかとおとろくね
後の文
さめの家〻ありけるちかくなるほとにそのことゝもきゝわかれぬものゝねとも
現代語訳
そうしていらっしゃるうちに、隠しようもないそのお方の香りが風に乗ってきて、誰とも知らぬ香りに(家の者は)っと目を覚ますのであった。
English Translation
As he did so, his unmistakable fragrance drifted on the wind, startling those in their sleep, wondering whose scent it was.