かほり (巻 15 よもきふ-533)

ページ: 533巻: 15 よもきふ書籍: 校異源氏物語
元テキストを見る香りの源
ふちのさき
性質
なつかしくそこはかとなき
匂いの担い手
かせ
連想される匂い物質
藤の花
場所
常陸宮邸の前
知覚者
光源氏
時間
ゆふつくよ
状況
源氏が荒れ果てた常陸宮邸の前を通りかかった際、風に乗って藤の花の何とも言えない香りが漂ってきて、足を止める場面。
効果
源氏の注意を引き、この邸が誰の住まいか気付かせるきっかけとなる。
感情
興味期待
前の文
にふちのさきかゝりてつきかけになよひたるかせにつきてさとにほふかなつか
本文
しくそこはかとなきかほりなりたちはなにかはりておかしけれはさしいて給へるにや
後の文
るにやなきもいたうしたりてついひちもさはらねはみたれふしたりみし心ちす
現代語訳
(なつか)しく、何とも言えない香りである。橘とはまた違って趣があるので、(源氏は)身を乗り出されたのであろうか。
English Translation
It was a nostalgic and indescribable fragrance. As it had a charm different from that of the mandarin orange blossom, perhaps he leaned out.