香り検索
源氏物語に登場する香りの表現を探索する

にほひ
こくねちのさうやく(大蒜の丸薬)を服用した女
はなやか(鼻につくほど強い)
女のいる部屋の外
式部丞
昼間
けにそのにほひさへはなやかにたちそへるもすへなくて
なるほどその匂いまでもが鼻につくほどに立ち上ってくるのも、どうしようもなくて
Indeed, that smell too rose so pungently to my nose that I was at a loss.

にほひ
光源氏
いみじ(すばらしい)
空蝉の寝所
中将(空蝉の継子)
夜
いみしくにほひみちてかほにもくゆりかゝる心ちするに
すばらしい香りが満ちて、顔にまで燻りかかるような心地がしたので
An exquisite fragrance filled the air, and as I felt it waft up to my face,

かうはしくうちにほふ
かゝるけはひ (源氏の気配)
かうはし (香ばしい)
空蝉の寝所
空蝉
夜中
くいとようまとろみたるへしかゝるけはひのいとかうはしくうちにほふにかほ
(若い女は)無心にぐっすりと眠っているようであった。そのような(源氏の)気配がたいそう香ばしく漂ってくるので、顔を
She must have been sound asleep. As such a presence gave off a very fragrant scent, her face

人か
かのうす衣 (空蝉が脱ぎ捨てた薄衣)
なつかしき (心惹かれるような)
二条院
光源氏
暁の後
なつかしき人かにしめるをみちかくならしてみゐたまへりこ君かしこにいきた
心惹かれるような人の香りが染みているのを、身近に置いてご覧になっている。小君が(紀伊守邸へ)行くと、
He placed it near him and gazed at it, as it was imbued with her endearing scent. When Kokimi went there,

こかす
不明 (焚き物)
いたう
夕顔の邸の前(光源氏の車)
光源氏
黄昏時
しろきあふきのいたうこかしたるをこれにをきてまいらせよ
白い扇で、たいそう香を焚きしめたものに、これを載せて差し上げなさい。
Place this upon the white fan, which has been heavily perfumed, and present it to him.

にほひ, かほりみち
そて (夕顔の袖)
いと所せきまで
夕顔の邸
光源氏
夜
そての にほひもいと所せきまてかほりみちたるにけによにおもへはをしなへたらぬ人のみすくせそかしと
袖の香りもたいそうあたり一面に香り満ちているので、なるほど並々ではない人の身に染みついた香りだなあ、と
As the fragrance from her sleeves filled the entire space, he thought, "Indeed, this is the scent that has permeated the being of no ordinary person."

うつりか
あふき (扇)
いとしみふかう, なつかし
帰り道の車中
光源氏
夜
ありつるあふき御覧すれはもてならしたるうつりかいとしみふかうなつかしくておか
先ほどの扇をご覧になると、使い慣らした移り香がたいそう深く染みて心ひかれるので、おかしいと
When he looked at the fan from before, the familiar scent that had transferred to it was so deeply permeated and endearing that he found it charming.

かほりいで, にほひみちたる
そらたきもの (空薫物)
心にくく (奥ゆかしく)
僧都の庵
光源氏
夜
そらたきものいと心にくゝかほりいて名香のかなとにほひみちたるに
空薫物が奥ゆかしく香り立ち、名香の香りが満ちているところに、
An incense was emitting a subtle fragrance, and the scent of fine perfumes filled the air, where...

御をひかせ
きみ (光源氏)
いとことなり (格別だ)
僧都の庵
うちの人〱 (庵の人々)
夜
きみの御をひかせいとことなれはうちの人〱も心つかひすへかめり
君(光源氏)の衣から立つ香りが格別であるので、庵の人々もどうしたものかと気遣いをする様子である。
His Grace's scent carried on the air was so exceptional that the people of the hermitage seemed to be at a loss as to how to act.

御うつりか
かの御 (光源氏)
いみしう (たいそう)
六条京極の邸
兵部卿宮 (地の文による描写)
昼間
かの御うつりかのいみしうえむにしみかへらせ給へれはおかし
あの君(光源氏)の移り香がたいそう衣に染み込んでいらっしゃるのは、趣深い。
That lord's lingering scent had deeply permeated her robes, which was intriguing.

御にほひ
かの御 (光源氏) のうつりか
おかし (素晴らしい)
六条京極の邸
兵部卿宮
昼間
の御にほひや御そはいとなへてと心くるしけにおほいたりとしころもあつしく
「まあ、素晴らしい香りだこと。お召し物も並一通りではない」と心苦しそうにお思いになり、長年病気がちで…
“Oh, what a splendid scent. And her robes are no ordinary thing,” he thought with a heavy heart, having been ill for years...

にほひくる
光源氏
めつらしき
常陸宮邸
なま女はら
夜
たるにかくよにめつらしき御けはひのもりにほひくるをはなま女はらなともゑ
このように世にも珍しい(源氏の)気配が漏れ漂ってくるのを、若い女房たちなども
When such a rare and wonderful presence wafted out, the young gentlewomen and others...

えひのか
光源氏の衣
なつかしう
常陸宮邸
末摘花
夜
されてゐさりより給へるけはひしのひやかにえひのかいとなつかしうかほりい
促されて(几帳際に)膝行り寄りなさった気配は静かで、衣の香が心ひかれるように香り出て、
Urged on, he knelt closer, his presence quiet, and the scent of his robes wafted out alluringly,

かうはしき
ふるきのかはきぬ
きよらにかうはしき
常陸宮邸
光源氏
明け方
いときよらにかうはしきをき給へりこたいのゆへつきたる御さうそくなれとな
とても清らかで香ばしいものを着ていらっしゃる。古風で由緒ありげな装束ではあるが、
She wore something very pure and fragrant. Though it was an old-fashioned and formal attire,

にほひ
みちのくのかみ
ふかう
源氏の宿所
光源氏
昼間
あつこえたるににほひはかりはふかうしめ給へりいとようかきおほせたりうたも
厚くこわいのに、香りだけは深く焚きしめていらっしゃる。たいそう上手に書き終えており、歌も
Though it was thick and stiff, the fragrance alone was deeply imbued. The letter was written out very well, and the poem...

御くさへ
部屋に残った源氏の残り香
ほの〱
常陸宮邸
光源氏
朝
のからくしけかゝけのはこなととりいてたりさすかにおとこの御くさへほの
の唐櫛笥や鏡の箱などを取り出してある。さすがに男(源氏)の残り香がかすかにあるのを、
She had taken out a Chinese comb box, a mirror case, and the like. He noticed the faint, lingering scent of a man—his own—

そらたきもの、くゆりて
そらたきもの (空薫物)
けふたう (香気が強い)
右大臣家の寝殿、東の対の口
光源氏
夜
のわかうとともにはあらすあてにおかしきけはひしるしそらたきものいとけふたうくゆりて
並の姉妹たちとは違って、高貴で優美な雰囲気がはっきりとわかり、空薫物がたいそう香気を放って燻っており、
Unlike ordinary sisters, their noble and elegant air was apparent, and the room incense was burning, emitting a rich fragrance,

けしのか
葵の上の病室で物の怪を調伏するために焚かれた芥子
あやしさ
六条御息所の邸
六条御息所
葵の上出産後
ゝくるに御そなともたゝけしのかにしみかへりたるあやしさに御ゆするまいり
続けていると、お召し物などにただ芥子の香りが染みついている不思議さに、湯浴みをあそばし、
As she continued to ponder, she noticed with bewilderment that her robes and other things were imbued with the scent of poppy seeds, so she had a bath prepared.

香
さかきは
なつかしみ
をとめこかあたり
光源氏
夜
をとめこかあたりとおもへはさかきはの香をなつかしみとめてこそおれお
乙女たちがいるあたりだと思うと、榊の葉の香りに心惹かれて立ち止まって折ってしまったよ。
Thinking this is where the maidens are, I stopped and broke off a branch, drawn by the scent of the sacred sakaki leaves.

にほひ、けふり
くろほう、みやうかう
ものふかき、ほのかな
みすのうち
光源氏
夜
のにほひいとものふかきくろほうにしみてみやうかうのけふりもほのかなり
(御簾の)内の香りがたいそう奥深い黒方(の薫物)に染みて、名香の煙もほのかである。
The scent from within, deeply imbued with kurobō incense, was profound, and the smoke of fine incense was also faint.